11日の香港市場でハンセン指数は続伸して始まった。世界経済の減速に対する過度の懸念が後退し、投資家が運用リスクを取りやすくなった。中国が米国に対し、追加関税の発動延期や通信機器大手の華為技術（ファーウェイ）への制裁緩和を条件に米国製品の購入を増やすと提案したとの報道を受け、米中が来月開く閣僚級協議への期待が高まったもよう。

　指数は日本時間午前10時44分現在、前日比0.15％高の26723.04ポイントで推移。個別では、大型金融株のHSBC（00005）と中国工商銀行（01398）、中国建設銀行（00939）が相場の上昇を主導している。石油株のCNOOC（00883）とペトロチャイナ（00857）、シノペック（00386）は軒並み高。米アップルがスマートフォン「iPhone」の新機種を発表したことから、瑞声科技（02018）が買われている。半面、前日高かったチャイナ・ユニコム（00762）が売られている。食品・飲料株の中国旺旺（00151）と中国蒙牛乳業（02319）も安い。香港証券取引所（00388）は続落。

　11日の中国本土株式市場で上海総合指数は反発して始まった後、前日終値付近でもみ合う展開。中国政府の金融緩和や産業政策への期待感が支えとなる一方、前日に続き利益確定売りが出やすい環境となっている。

　指数は日本時間午前10時43分現在、前日比0.10％安の3018.09ポイントで推移。セクター別では金融の上昇が目立つほか、航空、医療などが堅調。半面、造船や酒造が売られている。

　11日の深センA株市場では日本時間午前10時38分現在、*ST印紀娯楽伝媒（002143）が5.17％安と深センA株銘柄（ストックコネクト対象銘柄）の中で値下がり率1位となっている。深センA株銘柄の寄り付き下落率トップ10は次の通り。

◆深センA株銘柄（ストックコネクト対象銘柄）の寄り付き下落率トップ10
　更新時間：2019/9/11 10:38 （日本時間）

  銘柄名                          株価  騰落率

                                  （元） （％）

 1 *ST印紀娯楽伝媒（002143）       0.550  -5.17%

 2 広東奥馬電器（002668）          6.370  -5.07%

 3 *ST雛鷹農牧集団（002477）       0.210  -4.55%

 4 深ｾﾝ賽格（000058）             10.510  -4.11%

 5 聯創電子科技（002036）         14.140  -3.68%

 6 長城影視（002071）              3.730  -3.62%

 7 焦点科技（002315）             19.020  -3.40%

 8 上海延華智能科技（002178）      4.280  -3.39%

 9 中兵紅箭（000519）              9.630  -3.31%

10 巨輪智能装備（002031）          2.160  -3.14%