12日の中国本土株式市場で上海総合指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.56%安の2909.38ポイントだった。深セン成分指数も0.92%安の8954.72ポイントと3日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5133億9800万元だった。
上海総合指数は終始マイナス圏で推移。前日に終値ベースでほぼ1カ月ぶりの高値を付けた後で利益確定売りが先行した。寄り付き直後に発表された中国の5月物価統計は市場の予想通りの結果。ただ、中国の乗用車メーカー団体が発表した5月乗用車小売り台数が12カ月連続で前年同月を下回ったことが伝わるなか、景気減速への警戒感が相場の重しとなった。指数は中盤にかけて節目の2900ポイントに近づく水準まで下落。その後はやや下げ幅を縮めた。セクター別では、自動車の下げが目立ったほか、通信、保険、証券、家電などが軟調。半面、貴金属、建設、非鉄金属などが上昇した。
A株市場では、自動車株のBYD(
002594)や広州汽車集団(
601238)、保険株の中国平安保険(
601318)、証券株の中信証券(
600030)が安い。スマホ用光電子部品大手の欧菲光集団(
002456)と大手エアコンメーカーの珠海格力電器(
000651)が2%台の下落。通信キャリア大手の中国聯合網絡通信(
600050)、不動産大手の万科企業(
000002)が売られた。半面、大手金鉱会社の紫金鉱業集団(
601899)が逆行高。アルミ大手の中国アルミ(
601600)やモリブデン大手の洛陽モリブデン(
603993)が上昇した。
上海B株指数は0.47%安の287.66ポイント、深センB株指数は0.80%安の930.80ポイントとともに3日ぶりに反落した。