19日の中国本土株式市場で上海総合指数は5営業日続落。終値は前日比0.53%安の2772.55ポイントだった。深セン成分指数は0.51%安の9148.78ポイントと4日続落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3109億2800万元と、薄商いだった。
上海総合指数は小高く寄り付くと、序盤は一時、節目の2800ポイントを上回る場面もみられたが、勢いは続かなかった。米中貿易摩擦の先行き不透明感や人民元安の加速が続いていることが相場の重し。中国人民銀行(中央銀行)がきょうまで4営業日連続で公開市場操作(オペ)を通じて資金供給を行ったと伝わったものの、効果は限られた。指数は中盤にマイナス圏に沈むと、その後は2770ポイント付近でのもみ合いを続け、結局、終値ベースで7月6日以来、約2週間ぶりの安値を付けた。セクター別では、航空の下げが目立ったほか、貴金属、観光、ソフトウエアなどが安い。半面、保険と鉄鋼が堅調だった。
A株市場では、航空株の中国東方航空(
600115)や中国国際航空(
601111)が大幅安。医薬大手の上海復星医薬(
600196)、モリブデン生産大手の洛陽モリブデン(
603993)、自動車・電池メーカーのBYD(
002594)、自動車大手の上海汽車集団(
600104)も大きく下落。テクノロジー株の三七互娯網絡科技(
002555)や欧菲光科技(
002456)、科大訊飛(
002230)などが軟調だった。半面、鉄鋼大手の宝山鋼鉄(
600019)やアンガン・スチール(
000898)が逆行高。アリババ・グループ(BABA)からの出資受け入れを発表した分衆伝媒信息技術(
002027)はストップ高を付けた。建材株の安徽コンチセメント(
600585)、保険株の新華人寿保険(
601336)や中国太平洋保険(
601601)が大きく買われた。
上海B株指数は0.65%安の286.62ポイント、深センB株指数は0.66%安の1040.57ポイントと4日続落した。