12日の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅に反発。終値は前日比2.16%高の2837.66ポイントだった。深セン成分指数も2.77%高の9273.61ポイントと反発した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4158億2400万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付いた後にプラス圏に浮上。心理的節目の2800ポイントを回復すると、次第に上げ幅を拡大した。米中貿易摩擦の激化に対する懸念から前日に大幅に下落した後とあって、買い戻しの動きが優勢。米商務省が中国通信設備大手の中興通訊(
000063)への制裁の解除について、最終合意したと発表したことも投資家心理の改善につながった。中興通訊は和解条件の違反が見つかった場合に没収される供託金4億米ドルの入金が完了次第、米国企業との取引を禁じる制裁措置が約3カ月ぶりに解除される見通し。もっとも、米中通商問題の先行き不透明感が根強い中、2840ポイントを超える水準では指数が伸び悩み、後場はおおむね同水準付近でもみ合った。セクター別では、ハイテク分野の米中対立を嫌気して足元で軟調だった通信設備、IT・ソフトウエアが大幅高。大手国有銀行や、保険、証券など金融株も高い。半面、産金や石油などがさえない。
A株市場では、中興通訊がストップ高。立訊精密工業(
002475)、欧菲光科技(
002456)、歌爾(
002241)、科大訊飛(
002230)などテクノロジー株の上昇が目立った。航空大手の中国国際航空(
601111)、中国南方航空(
600029)、「新型小売り」関連の永輝超市(
601933)、保険大手の中国太平洋保険(
601601)、4大国有銀行の中国工商銀行(
601398)が大きく買われた。通信ギャリアの中国聯合網絡通信(
600050)も3%を超す上昇。半面、自動車メーカーの上海汽車集団(
600104)、石油メジャーのシノペック(
600028)が軟調。養豚業者の牧原食品(
002714)が反落した。
上海B株指数は1.98%高の292.45ポイント、深センB株指数は1.81%高の1061.99ポイントとそろって3日ぶりに反発した。