週明け21日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前日比0.60%高の31234.35ポイントだった。中国企業指数は0.04%安の12349.61ポイント。メインボードの売買代金は概算で959億4000万HKドルだった。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、上げ幅を広げた。米中貿易交渉の成果をひとまず好感する買いが先行。米中両国は貿易協議の共同声明で、「中国が米国のモノとサービスの輸入を大幅に増やすことで合意した」などと表明し、制裁関税を当面留保して協議を継続することで一致。米中貿易戦争に対する懸念が後退した。もっとも、共同声明に米国が求めている赤字削減の数値目標が盛り込まれていないほか、中国通信大手の中興通訊(
00763/
000063)への制裁や「中国製造2025」など、米中が対立するハイテク関連分野にも言及しなかった。米中貿易交渉の先行き不透明感が依然として根強く、あすの仏誕節休場を控えていることもあり、持ち高を一方的に傾ける動きは限られた。前場はおおむね31400−31450ポイント付近でもみ合ったが、後場に入ると、指数はじりじりと上げ幅を縮めた。
ハンセン指数構成銘柄では、米アップルサプライヤーの瑞声科技(
02018)や、米国事業を持つ豚肉大手の万洲国際(
00288)、港湾大手の招商局港口(
00144)など、米中貿易戦争の回避で恩恵を受けそうな銘柄が大幅高。時価総額上位でアジア生保大手のAIAグループ(
01299)が3%超す上昇となり、指数を支えた。マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、香港不動産関連のLink REIT(
00823)も高い。半面、高騰する石炭価格の抑制に向けた中国当局の動きが伝わり、石炭大手の中国神華能源(
01088)が大幅に反落。前週末に買われた不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)にも利益確定売りが出た。通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)が軟調。前場高かったIT大手のテンセント(
00700)が終盤にマイナス圏に沈み、相場の重しとなった。
H株では、中遠海運能源運輸(
01138)、中遠海運能源運輸(
01138)など海運株の上昇が目立った。クリーンエネルギー大手の新天緑色能源(
00956)、石油化学関連のシノペック上海石化(
00338)、シノペック煉化工程(
02386)が高い。半面、油田サービスのシノペック石油工程技術服務(
01033)、ホテル運営の上海錦江国際酒店集団(
02006)、ディーゼルエンジン大手のウェイチャイ・パワー(
02338)、医薬品メーカーの広州白雲山医薬(
00874)などが売られた。