17日前場の香港株式市場でハンセン指数はほぼ横ばい。前場終値は前日比0.55ポイント高の30316.14ポイントだった。中国企業指数は0.16%安の11989.18ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で592億1000万HKドルだった。
ハンセン指数は方向感に欠ける展開。前日の米株高の流れを引き継ぎ小高く寄り付いた後にマイナス圏へ沈み、一時は下げ幅を拡大した。香港金融管理局(HKMA)が12日以降で6度の香港ドル買いを実施したにもかかわらず、香港ドルの対米ドル相場は許容変動幅の下限付近で推移しており、香港からの資金流出懸念が投資家心理を圧迫した。また、米商務省が中興通訊(
00763)に対する米国製品の輸出禁止措置を発表したことを受けて、米中貿易摩擦の深刻化への警戒感が再び高まり、地合いを悪化させた。2018年1−3月期の実質国内総生産(GDP、速報値)など中国の主要経済指標が発表された直後は急速にプラス圏に切り返す場面もあったが、勢いは続かず、中盤以降はおおむね前日終値付近でもみ合った。なお、中国の1−3月期 GDP成長率は6.8%で、市場予想と一致した。
個別では、電子・IT分野の米中貿易紛争の激化を警戒し、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)が大幅安。PC世界大手のレノボグループ(
00992)、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)も売られた。前日に逆行高の中国蒙牛乳業(
02319)が反落。不動産大手の中国海外発展(
00688)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)は続落した。半面、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、銀河娯楽(
00027)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が反発したほか、香港不動産関連のLink REIT(
00823)、長江実業集団(
01113)、香港地場系銀行の東亜銀行(
00023)、ハンセン銀行(
00011)が買われた。