12日の香港株式市場でハンセン指数は14営業日続伸。終値は前日比0.94%高の31412.54ポイントだった。H株指数は1.41%高の12468.93ポイント。メインボードの売買代金は概算で1389億7000万HKドルだった。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ、高く寄り付いた。世界経済の成長加速や企業業績への期待から前日のNY市場で主要3指数がそろって高値を更新したことを受け、リスクオンの動きが先行した。ハンセン指数が連騰記録を伸ばす中、買い一巡後はテクニカル的な調整への警戒感が上値を抑え、前引けにかけて上げ幅を縮めてもみ合ったが、後場に入ると再び上向きに転じた。欧米の主要市場に比べ、香港市場は相対的に値ごろな水準にあるとの見方から、根強い先高感が買いを支えた。本土市場で上海総合指数が2000年以降で最長となる11連騰で引けたことも好感された。結局、ハンセン指数は2007年11月1日以来、10年2カ月ぶりの高値を大幅に更新して取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、IT大手のテンセント(
00700)と本土保険大手の中国平安保険(
02318)が後場から急伸し、指数を押し上げた。中国平安保険は傘下のフィンテック事業が4月にも分離上場するとの報道が手掛かりとなったもよう。中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)など本土銀行株や、CNOOC(
00883)など石油株が堅調だったほか、香港証券取引所(
00388)、石炭大手の中国神華能源(
01088)、自動車の吉利汽車(
00175)の上げが目立った。半面、前日に高かった香港不動産関連の九龍倉置業地産(
01997)が大きく反落。豚肉大手の万洲国際(
00288)、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)もさえない。
H株では、航空大手の中国国際航空(
00753)、中国東方航空(
00670)、中国南方航空(
01055)がそろって大幅に続伸。上海復星医薬(
02196)、広州白雲山医薬(
00874)など医薬株や、BYD(
01211)、北京汽車(
01958)など自動車株の一角が買いを集めた。半面、鉄道車両大手の中国中車(
01766)と傘下の株洲中車時代電気(
03898)が逆行安を演じたほか、中国中鉄(
00390)、中国鉄建(
01186)などインフラ建設株も軟調。セメントの安徽コンチセメント(
00914)が続落した。