週明け18日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日ぶりに反発。終値は前営業日比0.70%高の29050.41ポイントだった。H株指数は0.43%高の11415.13ポイント。メインボードの売買代金は概算で920億8400万HKドルと、11月3日以来1カ月半ぶりに大台の1000億HKドルに届かなかった。
ハンセン指数は高くスタート。寄り付き直後に下げに転じる場面があったが、おおむねプラス圏で推移した。15日のNY市場で主要3指数がそろって過去最高値を更新した上、きょうの上海総合指数が小幅ながら反発し、投資家心理を支えた。中国の共産党と政府が2018年の経済政策指針を決める中央経済工作会議がきょう開幕したと伝わったことも、本土系銘柄の買い材料となったもよう。結局、ハンセン指数は前週末に割り込んでいた心理的節目の29000ポイントを回復して終えた。ただ、同水準を超えると一段と上値を買い上がる勢いは乏しかった。香港と中国本土の中短期金利が高止まりするなか、中国当局の金融引き締めに対する警戒感がくすぶった。セクター別では銀行や石炭、セメントが買われた半面、電子部品、自動車が売られた。
ハンセン指数構成銘柄では、香港証券取引所(
00388)が4.24%高と大きく買われた。15日に議決権種類株を発行する企業の上場を容認するなどの規定変更方針を発表し、好感された。中国IT大手のテンセント(
00700)、大型金融株の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、AIAグループ(
01299)などが反発し、相場を押し上げた。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、石炭大手の中国神華能源(
01088)も高い。半面、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)と瑞声科技(
02018)が安い。米カンターのスマホ購買・使用動向調査で、米アップル製「iPhone」の8−10月米国市場シェアが32.9%と前年同期比で7.7ポイント低下したと伝わり、嫌気された。
通信株のチャイナ・ユニコム(
00762)、不動産株の信和置業(
00083)が続落。カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)は反落した。
H株では、石炭株のエン州煤業(
01171)とイータイ・コール(
03948)、非鉄金属株の中国アルミ(
02600)の上昇が目立った。セメント株の中国建材(
03323)、安徽コンチセメント(
00914)も上げた。一方、医薬の上海復旦張江バイオ(
01349)、通信機器の中興通訊(
00763)、造船の中船防務(
00317)が売られた。