20日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比0.27%高の28127.80ポイントだった。H株指数は0.43%高の11173.51ポイント。メインボードの売買代金は概算で970億4000万HKドルだった。
ハンセン指数は高寄り後に一時マイナス圏まで下げたが、ほどなく切り返すとその後はおおむね28100ポイント台前半でのもみ合いが続いた。19日の米株式市場はダウ平均が8日続伸するなど主要3指数がともに史上最高値を更新。香港市場では中国本土市場との相互取引制度を通じた資金流入の増加が相場を支え、買い戻しが優勢となった。ただ、20日のFOMCの結果発表とイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見を前にした様子見ムードが広がるなか、28140ポイント付近では上値が重かった。
ハンセン指数構成銘柄では自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が4日続伸で上場来高値を更新。通信キャリア大手のチャイナ・ユニコム(
00762)や石炭大手の中国神華能源(
01088)は大きく反発。IT大手のテンセント(
00700)やアジア生保のAIAグループ(
01299)、アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)も堅調に推移した。半面、豚肉生産大手の万洲国際(
00288)が安い。中国海外発展(
00688)や華潤置地(
01109)、新鴻基地産(
00016)などの不動産株も売られた。原油先物相場の下落が嫌気され、石油メジャーのシノペック(
00386)やペトロチャイナ(
00857)も軟調だった。
H株では、新エネルギー車・電池メーカーのBYD(
01211)が前日比12%を超える大幅高。中国政府が自由貿易試験区で電動自動車(EV)産業に対する外資の出資規制を撤廃することを検討しているとの報道や、証券会社の目標株価引き上げが好感された。これと関連して自動車メーカーの東風汽車集団(
00489)や長城汽車(
02333)も上昇。非鉄金属株の中国アルミ(
02600)や洛陽モリブデン(
03993)、建材株の安徽コンチセメント(
00914)、本土証券株の広発証券(
01776)なども大きく買われた。半面、航空株の中国国際航空(
00753)や中国南方航空(
01055)が安い。住宅ローン向け融資の引き締め強化を嫌気して万科企業(
02202)が売られた。