19日の香港市場は米株高の流れ引き継ぎ買い優勢で始まるか。前日の米株市場ではダウ平均が7日続伸し、5日連続で過去最高値を更新した。北朝鮮情勢を巡る過度の警戒が和らいだほか、米金利上昇が金融株の買いを促した。ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数が続伸したことも、香港市場の関連銘柄への買いを誘うだろう。
もっとも買い一巡後は上値の重い展開か。ハンセン指数は前日に15年5月26日以来約2年4カ月ぶりの高値を付け後で、目先の利益を確定する売りが出やすい環境だ。このほか、米連邦準備理事会(FRB)が19−20日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。保有資産の圧縮開始を発表することが確実視される中、米長期金利が18日に一時約1カ月ぶりの水準まで上昇しており、新興国市場から米国への資金還流に対する警戒感が意識され、相場を圧迫する可能性がある。
なお18日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、中国保険大手の中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)などが香港終値を上回った。半面、欧州金融大手のHSBC(
00005)、本土商業銀行大手の中国銀行(
03988)、中国工商銀行(
01398)などが下回って終えている。