21日の香港株式市場でハンセン指数は10営業日ぶりに反落。終値は前日比0.13%安の26706.09ポイントだった。H株指数は0.55%安の10787.13ポイント。メインボードの売買代金は概算で851億3700HKドルだった。
ハンセン指数は小高く寄り付いたが、ほどなくして下げに転じた。指数が前日まで9連騰し、約2年1カ月ぶりの高値圏にあるだけに利益確定売りが出やすい状況だった。前日に米ダウ平均が反落したことも嫌気された。ただ、20日の欧州中央銀行(ECB)理事会を受けて量的緩和縮小ペースが緩やかになるとみる向きが多い中、株式市場に資金が流れやすい状況が続くとの期待が根強い。指数構成銘柄の好調な中間決算や見通しを手掛かりとした物色も相場を支えて一進一退の展開が続いたが、結局、マイナス圏で取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、前日に大きく上昇したアップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が12%近くの大幅下落。本土保険株の中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)も軟調。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)も売られた。半面、電能実業(
00006)が大幅高。20日大引け後に発表した17年6月中間決算や特別配当が好感された。同系列の長江インフラ(
01038)、長江実業地産(
01113)も高い。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、パソコン大手のレノボグループ(
00992)も買われた。
H株では、本土保険株の新華人寿保険(
01336)、中国太平洋保険(
02601)が安い。航空大手の中国東方航空(
00670)、中国南方航空(
01055)、中国国際航空(
00753)、大手金鉱会社の紫金鉱業集団(
02899)も売られた。半面、自動車株の長城汽車(
02333)、BYD(
01211)、東風汽車集団(
00489)が高い。山東墨龍石油機械(
00568)は15%を超える上昇となった。不良資産処理会社の中国信達資産管理(
01359)、電力大手の華能国際電力(
00902)も堅調だった。