22日の香港株式市場でハンセン指数は5営業日ぶりに反落。終値は前日比1.11%安の24320.41ポイントだった。H株指数は1.76%安の10456.96ポイント。メインボードの売買代金は概算で1034億7800万HKドルと、3営業日ぶりに1000億HKドルの大台に乗せた。
ハンセン指数は米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いた後、マイナス圏でのもみ合いに終始した。前日のNY市場でトランプ米政権の政策不透明感への懸念が強まり、ダウ平均が昨年11月の米大統領選以降で最大の下げとなったことを受け、香港市場でもリスク回避の動きが広がった。ハンセン指数はこれまで4連騰し、前日終値がおよそ1年8カ月ぶりの高値を更新しただけに、目先の利益を確定する売りが優勢。ただ、下値は限られた。決算発表がピークを迎える中、決算内容などを手掛かりとした個別銘柄の物色が相場を支えた。
ハンセン指数構成銘柄では、米長期金利の低下を嫌気して中国建設銀行(
00939)、HSBC(
00005)、中国人寿保険(
02628)など金融株が売られたほか、石油メジャーのCNOOC(
00883)や、きょう決算発表を控えるIT大手のテンセント(
00700)など主力株が軒並み安い。前日に決算を発表した衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)が大幅続落。電力の華潤電力控股(
00836)や台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)も下げがきつい。半面、前引け後に発表した2016年12月本決算が市場予想を上回った自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が後場から急伸。増配と無償増資が好感されて香港不動産株の恒基兆業地産(
00012)も逆行高を演じた。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、6銘柄が上昇、1銘柄が変わらず、43銘柄が下落した。
H株では、2016年12月本決算が4割減益となった電力大手の華能国際電力(
00902)、減益見通しを発表したビールメーカーの青島ビール(
00168)が安い。華泰証券(
06886)など証券株やアンガン・スチール(
00347)など鉄鋼株の下げも目立った。半面、金相場の上昇を手掛かりに招金鉱業(
01818)など産金株が総じて堅調だった。H株指数を構成する40銘柄のうち、上昇は長城汽車(
02333)の1銘柄のみ。吉利汽車の好決算を受けて買い戻された。