16日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前日比0.47%高の24107.70ポイントだった。H株指数は0.18%高の10455.02ポイント。メインボードの売買代金は概算で1076億3600万HKドルと、連日で1000億HKドルの大台を上回った。
ハンセン指数は心理的節目の24000ポイントを上回る水準で寄り付いた。米株高や中国本土からの資金流入を背景に相場の先高観が広がり、中国本土系の金融株を中心に買いが先行。結局、昨年来高値を更新し、終値ベースで2015年8月11日以来ほぼ1年6カ月ぶり高値を付けた。ただ、利益確定売りが出て上値は重かった。序盤には24000ポイントを割り込み、小幅ながらマイナス圏に沈む場面があった。中国の短期金利の上昇に対する警戒感もくすぶる。中国人民銀行(中央銀行)は15日に中期貸出制度(MLF)を通じて3935億元を供給し、16日の公開市場操作は春節連休後初の供給超過に転じたものの、6000億元に上る臨時流動性制度(TLF)資金の継続見通しが不透明と伝わった。
個別では、中国本土の大手商業銀行である中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国銀行(
03988)、交通銀行(
03328)がそろって上昇。欧州の銀行最大手HSBC(
00005)も利ざや改善期待から買われた。中国IT大手のテンセント(
00700)、香港コングロマリットのワーフ(
00004)は続伸した。半面、レノボグループ(
00992)が後場に下げ幅を広げ、6.69%安で引けた。前引け後に発表した四半期決算が市場予想に届かず、失望売りが広がった。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)が大幅に反落。中国石油メジャーのシノペック(
00386)、香港系不動産デベロッパーの長江実業地産(
01113)も売られた。
H株では、空運の中国南方航空(
01055)、中国東方航空(
00670)、中国国際航空(
00753)の上昇が目立った。一方で建材大手の安徽コンチセメント(
00914)や自動車メーカーの東風汽車集団(
00489)が続落した。