16日の香港市場は買いが先行か。米株高や中国本土からの資金流入を背景に相場の先高観が広がっている。15日の米株式市場ではダウ平均が5日続伸、S&P500とナスダック総合は7日続伸し、3指数はそろって史上最高値の更新を続けた。トランプ米大統領があらためて減税の実施に言及し、経済指標が総じて予想を上回る強い結果となったことで米景気が加速するとの期待感が強まった。一方、上海市場と深セン市場を通じて香港市場に流入する「港股通」の規模は15日まで4日連続で30億元を超えた。
決算や業績見通しを手掛かりに銘柄を物色する動きも活発になりそうだ。きょうはハンセン指数構成銘柄のレノボグループ(
00992)が2016年10−12月期決算を発表する。あすは東亜銀行(
00023)とサンズ・チャイナ(
01928)が2016年12月本決算を発表する予定。
ハンセン指数は前日、取引時間中に心理的節目の24000ポイントを上回る場面があったが、終値は同水準に届かなかった。もっとも、市場ではハンセン指数が24500ポイントを目指すとの強気な声が出ており、きょうは上値を試す展開が期待できそうだ。15日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州の銀行最大手HSBC(
00005)やアジア基盤の保険会社AIAグループ(
01299)、中国IT大手のテンセント(
00700)、不動産デベロッパーの新鴻基地産(
00016)、中国海外発展(
00688)などが香港終値を上回って引けた。