20日の香港市場は米株続落の流れを引き継ぎ売り先行で始まるか。19日の米株式市場はダウ平均が5日続落し、ほぼ1カ月半ぶりの安値で終えた。翌日の米大統領就任式でトランプ新大統領の演説内容を見極めたいとする様子見ムードが強かった。
このほか、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が先に利上げベースの加速を示唆したことを受け、金利上昇が見込める米ドルを買う動きが広がっており、香港市場では新興国からの資金流出への懸念が相場の重しとなりそうだ。また、日本時間午前11時には中国の2016年10−12月期国内総生産(GDP)や12月の主要経済指標が発表される予定で、数字が市場予想から大きくかい離すれば相場のボラティリティが高まる可能性がある。
なお、19日の香港株の米国預託証券(ADR)は時価総額の大きいHSBC(
00005)、テンセント(
00700)のほか、中国の通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)がそろって香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を100ポイント以上下回る水準で寄り付くことになる。