香港市場での新規株式公開（IPO）が低調のようだ。今年4月以降に上場したのはわずか7社にとどまり、現時点で四半期ベースでは2009年以来、約11年ぶりの低水準となっている。背景には、中国政府による大手ネット企業への締め付けなどがあるとみられ、復活には投資家の注目度の高い企業の上場が必要。また、今月16日に上場を予定している時代天使科技（06699）の上場後の株価パフォーマンスも重要となりそうだ。『明報』が7日、外電を引用して伝えた。

　香港ではJDドットコム（09618）傘下の京東物流（02618）が5月28日に分離上場を果たしたが、上場初日の終値は公開価格をわずか3.3％上回る水準にとどまった。31日に上場した中原建業（09982）の初日終値は公開価格を12％下回ったほか、4月29日に上場した兆科眼科（06622）も初日終値は14.8％安だった。