◇JDドットコム
◇JD.com, Inc.
◇ハンセン：09618

◆ポイント

◇非GAAPの純利益、前年比17％増の88億9900万元
◇小売部門は増収減益、ユーザー体験改善に向けて投資
◇創業祭の大型セール「618」、今年も5月31日に開始へ

◆創業祭の大型セール「618」、今年も5月31日に開始へ

　2024年1−3月期決算は売上高が前年同期比7.0％増の2600億4900万元、純利益が同13.9％増の71億3000万元となった。フルフィルメント（受注から配送までの一連の業務）費が9.3％増の168億600万元、販売費が15.6％増の92億5400万元と増収率を上回ったが、売上原価が6.4％増の2202億7900万元、研究開発費が3.6％減の40億3400万元、一般管理費が21.0％減の19億7600万元にとどまり、利幅が拡大。営業利益は19.8％増の77億元に達している。非GAAP（米国会計基準）の営業利益は12.7％増の88億7900万元、非GAAPのEBITDA（利払い・税引き・減価償却前利益）は13.6％増の107億8700万元、非GAAPの純利益は17.2％増の88億9900万元となる。

　事業別では小売部門の売上高が6.8％増の2268億3500万元、営業利益が5.3％減の93億2500万元。売上高は伸びたものの、ユーザー体験の改善に向けた投資がかさみ、減益となった。一方、物流部門は売上高が14.7％増の421億3700万元、営業利益が2億2400万元（前年同期は11億2300万元の損失）となり、営業損益ベースで黒字転換を果たしている。

　独自に進める人工知能（AI）開発では4月半ばに劉強東会長のAIアバターがライブストリーミングに登場。2000万超の視聴数を記録するなど話題を集めた。今後もAI技術を駆使したコンテンツの開発を進める。一方、創業祭の大型セール「618」は今年も5月31日に始める予定。

◆会社概要

　中国のネット通販大手。中国最大級のオンライン小売事業者。BtoCネット通販サイト「京東（JD.com）」が中核。自社で在庫を持つ直販型を中心にモール型も運営する。オンライン医薬品小売りの京東健康（06618）や物流子会社の京東物流（02618）が香港市場に上場。22年2月、オンデマンド配送プラットフォーム、達達（DADA）を連結対象に追加。大株主だったテンセント（00700）と集客支援などで提携関係を維持。

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