◇京東健康
◇JD Health International Inc.
◇ハンセン:06618
◆ポイント
◇フルフィルメント費や販売費が増加、一般管理費の圧縮で一部相殺
◇医薬品・健康グッズ販売部門が13%増収、物流体制の整備も奏功
◇北京や江蘇省で医療施設を開業、ヘルスケアの総合力を強化
◆北京や江蘇省で医療施設を開業、ヘルスケアの総合力を強化
京東健康が発表した2023年12月本決算は売上高が前年比14.5%増の535億3000万元、純利益が前年の5.6倍に当たる21億4200万元となった。製品構成の変動を背景に粗利益率は前年の21.2%から22.2%に上昇。物流サービスの利用増を受け、フルフィルメント(受注から配送までの一連の業務)費が16.9%増の52億8500万元、プロモーションや広告の支出増加などで販売費が20.9%増の26億5500万元、人件費の拡大などで研究開発費が14.9%増の12億2600万元と膨らんだものの、株式報酬費用の減額で一般管理費が7.2%減の19億9800万元に縮小し、一部を相殺した。こうした中、金融収入が2.3倍の19億4900万元に急増し、利幅が広がっている。
事業別の売上高は医薬品・健康グッズ販売部門が13.1%増の456億5300万元だった。倉庫ネットワークの拡充や低温物流の対象地域拡大、医薬品や健康グッズに関するフルフィルメントの能力向上が2桁増収につながった。利用者の要望の把握やデジタルマーケティングツールの活用を通じたプロモーションも寄与している。一方、プラットフォーム運営・広告部門は売上高が23.7%増の78億7700万元と伸びた。販売増に伴う手数料収入の増加や広告収入の拡大が寄与した。
京東健康は23年に北京市ち江蘇省宿遷市に総合診療所を正式に開業。宿遷市には市政府と共同で宿豫病院も稼働させた。オンラインとオフラインの機能を持つ総合的なヘルスケア・プロバイダーとしての地位を強化している。
◆会社概要
医薬品のネット通販最大手。JDドットコム(
09618)の傘下で、医薬品や健康グッズのネット通販を手掛ける。オンラインストアの「京東大薬房」を通じた直接販売モデルを中核に、モール型プラットフォームの運営も展開。親会社と提携し、全国規模のフルフィルメント(受注から配送までの一連の業務)のインフラを使える点が強み。医師によるオンライン問診や医療機関のオンライン予約といったサービスも提供する。
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