◇衆安在線財産保険
◇ZhongAn Online P & C Insurance Co.,Ltd.
◇H株:06060
◆ポイント
◇17年12月単月の保険料収入、前年同月比80.5%増の6億8500万元
◇自動車保険事業を強化、大株主との共同引き受けで配分拡大へ
◇香港市場での株価は下げ止まり、年明け以降は底堅い値動き
◆自動車保険事業を強化、大株主との共同引き受けで配分拡大へ
衆安在線財産保険が発表した2017年通年の保険料収入(中国会計基準)は前年比74.8%増の59億5700万元だった。17年12月単月の保険料収入は前年同月比80.5%増の6億8500万元。10月が48.0%増、11月が39.6%増とやや減速していたが、12月に持ち直した。月次ベースの保険料収入では16年1月以降で最高額だった。
今後の事業展開では自動車保険部門を強化する計画だ。大株主である中国平安保険(
02318)の損保子会社、中国平安財産保険との共同保険引き受けの条件を見直し、事業の拡大を図る。これまでは自動車保険の共同引き受けで、保険料収入と保険金支払いの配分が衆安在線財産保険の30%に対し、中国平安財産保険が70%だったが、株主承認を条件に18年1月1日付で50%対50%に修正する。また、衆安在線財産保険側の共同引き受けの保険料収入の上限を18年に3億3600万元、19年に7億2000万元に設定していたが、それぞれ19億6000万元、60億元に引き上げる。
フィンテックの有望銘柄として鳴り物入りで香港市場に上場した衆安在線財産保険の株価は上場直後に急騰し、17年10月初旬には場中に97.8HKドルにまで上昇。その後は調整し、じりじりと下落したが、62HKドル台で下げ止まると堅調な展開に移行した。17年12月期決算で赤字に転落するとの予想も織り込んだ上で、年明け以降は70HKドルを上回る水準で推移している。
◆会社概要
中国のネット専業保険最大手。2013年にアリババ、テンセント(
00700)、中国平安保険(
02318)が出資して設立。ネット専業4社の中では総保険料収入で最大、損保業界全体では21位の規模を誇る(17年6月中間期)。航空機の事故や遅延、列車事故などを対象にした旅行保険やネット通販のトラブルを対象にする保証保険、自動車保険、医療保険など各種保険商品を販売。ソフトバンクグループがサウジアラビアなどと共同で設立したファンドが戦略投資家として出資している。
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