2025-06-28 |
中国/業界動向/証券 |
|
特別処理銘柄の値幅制限拡大へ、上海と深センの取引所が意見募集開始(02:07)
上海証券取引所と深セン証券取引所は27日、メインボードに上場する上場廃止リスクの高い特別処理銘柄(ST銘柄と*ST銘柄)について、1日当たりの株価変動幅の上限を現行の5%から10%に引き上げる案を公表し、パブリックコメントの募集を始めた。通常銘柄と同様の制度設計とすることで、取引の一体性や価格形成の効率を高める狙い。
制度変更案では、値幅制限の引き上げとあわせて、異常な値動きに関する情報開示基準も通常銘柄と同様に見直す。証券会社に対しては、業務やシステム面での対応準備に加え、投資家へのリスク教育や注意喚起の徹底を求めた。
特別処理銘柄を巡っては、5%の制限幅内での取引が連日上限または下限に張り付くケースが多く、価格が硬直化しやすいとの指摘があった。当局は、制度上の制約が過度な投機や非効率な価格形成につながっているとみており、値幅制限を通常銘柄と統一することで、メカニズムの一元化と投資家保護の強化を図る。
今回のパブリックコメントの募集期間は7月4日までとなっている。