2025-06-24 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市況(23日):ダウ375米ドル高、イランの控えめな報復や原油安を好感
23日のNY株式相場は上昇。週末に米国がイランの核施設に空爆を行い、イランがこれに対してカタールの米軍基地に報復を行ったものの、イランの報復が抑制的で限定的と受けとめられたことや、原油供給の混乱への警戒感が後退し、原油相場が急反落したことが安心感につながった。
ダウ平均は上昇してスタート後、一時225米ドル安まで下落したが、取引終盤に402米ドル高まで上昇し、374.96米ドル高(+0.89%)と2営業日続伸して終了。S&P500も0.96%高と4営業日ぶりに反発し、ナスダック総合も0.94%高と反発して終了した。
S&P500の11セクターはエネルギー(-2.51%)を除く10セクターが上昇。一般消費財、不動産、生活必需品、資本財、公益、素材、金融、ITが1%超上昇した。センチメントは改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は先週末の20.62ポイントから19.83ポイントに低下した。
イランが報復としてカタールの米軍基地にミサイル攻撃を行ったものの、イランが攻撃を事前に米国に通告したことや、この攻撃で死傷者が出なかったことでイランの報復が抑制的だと受け止められた。NY原油先物価格は23日のアジア時間に一時、1月以来となる1バレル78米ドル超まで上昇したが、68.51米ドルと急反落して終了した。トランプ米大統領が原油価格を低く抑えるべきだとSNSに投稿したことや、米政府がイランの最も重要な石油顧客である中国に対して、ホルムズ海峡封鎖などエネルギーの主要貿易ルートの封鎖を阻止するよう求めたことも原油相場の下落につながった。