2025-06-23 |
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NY市況20日:ダウ35米ドル高と3日ぶり小幅反発、S&P500は3日続落
20日のNY株式相場は高安まちまち。米連邦準備理事会(FRB)のクリストファー・ウォラー理事が、早ければ7月にも利下げを行う可能性があると発言したことが好感され上昇してスタートしたが、中東の地政学リスクが引き続き意識されたことや、半導体輸出規制緩和の撤回報道を受けたエヌビディアなどの下落が重しとなった。
ダウ平均は朝方に260米ドル高まで上昇したが、81米ドル安まで反落し、35.16米ドル高(+0.08%)と3日ぶりに小幅に上昇して終了した。S&P500も0.62%高まで上昇したが、0.22%安と3日続落して終了し、ハイテク株主体のナスダック総合は0.77%高まで上昇後、0.51%安と反落して終了した。
S&P500の11セクターはエネルギー、生活必需品、金融など5セクターが上昇し、コミュニケーション、素材、ヘルスケア、ITなど6セクターが下落。半導体株はエヌビディアが1.12%安、インテルが1.91%安、クアルコムが1.50%安となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は0.75%下落した。
週間ではS&P500が0.15%安と小幅に2週続落した一方、ダウ平均が9.03米ドル高(+0.02%)とほぼ横ばいとなり、ナスダック総合は0.21%高と反発した。
水曜日に結果が公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通りに政策金利が据え置かれ、メンバーのFF金利見通しでは年内2回の利下げ予想が維持された。しかし、2025年のGDP成長見通しが引き下げられた一方、インフレ見通しが引き上げられたことでスタグフレーションの可能性を示唆する内容となった。パウエルFRB議長はトランプ関税による経済の不確実性を強調し、利下げは今後のデータ次第だとする姿勢を維持した。しかし、
この日はウォラー理事が個人的な見解とした上で、早ければ7月にも利下げ出来る状況にあると発言した。ウォラー発言を受けて米10年債利回りは祝日前の4.395%から一時4.361%まで低下し、4.374%で終了した。