シティグループで中国株ストラテジストを務める劉顕達氏はこのほど、中国では来年から第15次5カ年計画が始まるとし、中国株への投資は国家政策が重要になるとの見方を示した。中国ではこれまで経済成長において投資や輸出、不動産が重要な役割を担ってきたが、現在はいずれも力が弱まっており、中国当局は新経済分野の消費によって成長を図ろうとしていると指摘。医療・介護、科学技術、科学研究と関連のある教育、文化・観光産業などが恩恵を受けると予想した。今年10−12月期から来年1−3月期にかけて第15次5カ年計画が市場で注目を集めることになるとみている。『明報』が19日伝えた。
シティはまた、市場で「内巻(限られた資源・機会を巡る過度な競争)」の問題が注目を集めている点に言及。銘柄の選定に当たっては、業界内の競争が少なく、規模と実力を備えた企業を選ぶ必要があるとした。個別では、テンセント(
00700)の事業はフードデリバリーなどと比べて競争が少ないとし、トップピックとした。このほか、BYD(
01211/
002594)は規模が大きく、粗利益率も高い水準にあるなどと評価。業界のリーディングカンパニーは市場で高い評価を得やすいとしてトップピックに選んだ。
シティは先月、2025年末時点のハンセン指数目標値を24500ポイントから25000ポイントに引き上げており、26年の目標値は26000ポイントに設定している。