2025-06-18 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市況(17日):ダウ299米ドル安と反落、イスラエル・イラン紛争の激化が重し
17日のNY株式相場は反落。イスラエルとイランの紛争が5日連続で激化し、中東の緊張が一段と高まったことや、それを受けて原油相場が再び上昇したこと、5月小売売上高が予想以上に悪化し景気減速懸念が強まったことなどが重しとなった。ダウ平均は下落してスタートすると、一時382米ドル安まで下落幅を拡大し、299.29米ドル安(-0.70%)で終了。S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.84%安、0.91%安で終了し、主要3指数がそろって反落した。S&P500の11セクターはエネルギー(+1.03%)を除く10セクターが下落。ヘルスケア、一般消費財、素材が1%超下落し、公益、生活必需品、資本財、コミュニケーション、ITも0.7%超下落した。センチメントは再び悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の19.11ポイントから21.60ポイントに上昇した。
中東情勢緊迫化を受けて、トランプ米大統領がG7サミットの予定を切り上げ帰国したことで、貿易を巡る各国との首脳会談がキャンセルされ、貿易交渉には進展がなかった。経済指標では5月小売売上高が前月比-0.9%と予想の-0.7%を上回る悪化となり、前月分も+0.1%から-0.1%に下方修正された。翌日に結果が公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きが確実視されているが、年内の利下げ見通しを巡り、メンバーのFF金利見通しやパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見での発言が注目される。