2025-06-13 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市況(12日):ダウ101米ドル高と反発、オラクルの急伸や予想を下回るPPIを好感
12日のNY株式相場は上昇。中国などとの貿易交渉の最終着地点が依然不透明なことや、ダウ平均採用銘柄のボーイングが787ドリームライナー機のインドでの墜落事故を受けて5%近く下落したことが重しとなったが、予想を上回る決算や強いAI需要見通しを発表したオラクルが13%高と急伸したことや、米5月生産者物価指数(PPI)が予想を下回る伸びにとどまったことが支援となった。
ダウ平均は朝方に259米ドル安まで下落したものの、101.85米ドル高(+0.24%)とほぼ一日の高値で終了。S&P500とナスダック総合もともに約0.3%下落後、それぞれ0.38%高、0.24%高で終了。主要3指数がそろって反発した。
S&P500は10日終値を上回り、2月に付けた史上最高値まで1.61%に迫って終了した。S&P500の11セクターは公益、IT、ヘルスケア、不動産、素材など8セクターが上昇し、コミュニケーション、一般消費財。資本財の3セクターが下落。ダウ平均採用銘柄はボーイングが4.79%安となったほか、3M、ベライゾン、ウォルマートが1%超下落したものの、ユナイテッドヘルスが2.56%高となり、アムジェン、メルク、トラベラーズ、エヌビディア、シスコ・システムズ、マイクロソフトも1%超上昇した。
5月PPIは前月比+0.1%と4月の-0.2%から上昇に転じたものの、市場予想の+0.2%を下回った。変動の大きい食品、エネルギーを除くコアPPIは前月比+0.1%、前年比+3.0%と、それぞれ市場予想の+0.3%、+3.1%を下回る伸びにとどまった。前日の5月消費者物価指数(CPI)に続いてPPIも予想を下回ったことでトランプ関税による物価上昇懸念がやや後退した。米10年債利回りは前日の4.414%から4.365%に低下した。