ゴールドマン・サックスは最新リポートで、テンセント(
00700)の音楽配信子会社、テンセント・ミュージック(
01698)の投資判断を「買い」、目標株価を60.4HKドルに設定した。テンセント・ミュージックが中国の音声配信大手、喜馬拉雅控股(Ximalaya Inc.)を買収することで合意したことに言及。テンセント・ミュージックはここ数年間、長編オーディオとポッドキャスト分野の開拓に注力してきたことから、オーディオブック、オーディオIP、ポッドキャストにおける喜馬拉雅の影響力を考慮すると、今回の買収はテンセント・ミュージックの事業拡大戦略に合致すると指摘した。『AAストックス』が11日伝えた。
ゴールドマンは、オンライン音楽ストリーミング市場が規制されるなか、テンセント・ミュージックは差別化されたコンテンツ提供とユーザーエコシステムの強化を続けるべきとの見方を示した。今回の買収は、長編オーディオコンテンツの拡充を通じて、ユーザー定着率と浸透率を高めるという同社の戦略に沿うものだと評価。一方、長編オーディオ分野は有料化率が1桁台前半と低水準にとどまり、音楽ストリーミングの20%以上を大きく下回るため、収益性は低いと指摘した。より多様なマネタイズ手法で総獲得可能市場を拡大し、独立したアプリをテンセントのエコシステムに統合できるかが鍵となるとの見方を示した。