11日の香港市場は反発か。米国と中国がロンドンで9日から実施していた貿易問題に関する閣僚級協議が終了したことで、買い安心感が広がりそうだ。ロイター通信などによればラトニック米商務長官は英国時間10日夜、協議終了後に記者団に対し、両国が5月初旬のスイス・ジュネーブでの閣僚会合で合意した内容を実施に移すための「枠組み」に達することができたと述べ、レアアースや磁石への規制が解消される見通しを示した。「枠組みを持ち帰ってトランプ米大統領が承認すれば、新たな合意が実施されるだろう」と記者団に語った。
米中はスイス・ジュネーブでの閣僚会合での合意に基づき、互いに課した追加関税を90日間の暫定措置として先月14日に115%引き下げた。ただ、その後も米国による対中ハイテク輸出規制や中国によるレアアース輸出規制などを巡って両国は対立していた。
10日のNY株式相場はダウ平均が反発し、S&P500とナスダック総合はともに3営業日続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、新エネルギー車のBYD(
01211)や香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)、中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)が香港終値を上回った半面、英金融大手のHSBC(
00005)が下回って引けた。