2025-06-11 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市況(10日):ダウ105米ドル高と反発、S&P500とナスダック総合は3日続伸
10日のNY株式相場は上昇。米中貿易協議の行方をにらんでもみ合ったが、ラトニック米商務長官が「協議は非常にうまく行っている」と述べたことなどで安心感が広がった。5月NFIB中小企業楽観度指数が前月から改善したことや、台湾セミコンダクター(TSMC)の好決算を受けて半導体株が上昇したことも支援となった。
ダウ平均は小幅に下落する場面もあったが、105.11米ドル高(+0.25%)と反発して終了。S&P500とナスダック総合はそれぞれ0.55%高、0.63%高で終了し、ともに3営業日続伸した。
S&P500の11セクターは資本財(-0.44%)を除く10セクターが上昇。エネルギー、一般消費財、ヘルスケア、コミュニケーションが1%超上昇した。半導体株はインテルが7.81%高となったほか、エヌビディア、アドバンスト・マイクロ・デバイセズも1%前後上昇し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.06%高と3日続伸した。センチメントは改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の17.16ポイントから16.95ポイントに低下した。
ロンドンで行われている2日目の米中貿易協議では、ラトニック米商務長官は、協議が火曜日夜に終了することを期待すると述べ、必要であれば水曜日まで続く可能性もあると付け加え、協議が順調に進んでいるとした。
経済指標では、5月NFIB中小企業楽観度指数が98.8と前月の95.8から改善。トランプ関税の影響をより大きく受けるとされる中小企業の景況感が予想に反して改善したことも安心感につながった。今週は翌水曜日に5月消費者物価指数(CPI)、木曜日に5月生産者物価指数(PPI)の発表があり、今後はインフレ動向が焦点となりそうだ。