リチウムイオン電池メーカーの恵州億緯リ能(300014)は10日、H株を発行し、香港証券取引所メインボードへの上場を計画していると発表した。発行株数は増資後発行済み株式総数の10%(オーバーアロットメントオプション行使前)を超えないこととし、調達資金は海外工場の建設や生産能力のグローバル化、運転資金などに投入する計画。
恵州億緯リ能は2001年に設立。09年に深セン証券取引所の新興企業向け市場「創業板」に上場を果たしており、時価総額は900億元を超えている。
香港市場では最近、CATL(
03750)や江蘇恒瑞医薬(
01276)などA株の香港上場が増えているが、同日付『香港01』によると、中国国際金融(CICC)はリポートで、さらに約50社のA株企業が後に続くと予想している。また、UBSで投資銀行部の共同責任者を務めるェ戈氏は、中国本土と香港の両市場に上場する「A+H」の企業が増えていることを受け、市場の流動性が改善し、A株とH株の価格差も縮小していると指摘。発行体と投資家の価格決定面での隔たりが大幅に縮小したことで、各業界を代表するA株企業が積極的に香港上場を検討し始めているとの見方を示している。