週明け9日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前営業日比1.63%高の24181.43ポイントだった。中国企業指数は1.74%高の8780.13ポイント。メインボードの売買代金は概算で2458億2000万HKドル。
ハンセン指数は高く始まった。序盤に上げ幅を広げ、心理的節目の24000ポイントを上回る水準で堅調に推移。終値は3月20日以来およそ2カ月半ぶりの高値だった。米国と中国がこの日ロンドンで開く閣僚級貿易協議を前に、関税やレアアース輸出規制を巡る両国の対立が緩和するとの期待から幅広いセクターで買いが優勢。ただ、協議の結果を見極めたい投資家は積極的な売買を控えたとみられ、中盤以降は上値の重さが目立った。また、前場に発表された中国の5月の米ドル建て貿易統計と生産者物価指数(PPI)がともに市場予想から下振れしたことで、足元の中国景気の減速が改めて意識されたもよう。
ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株の美団(
03690)とJDドットコム(
09618)が買われ、相場の上昇を主導。ショート動画の快手科技(
01024)が大幅に続伸した。この日からハンセン指数構成銘柄となった中通快逓(
02057)は4.17%高。医薬品受託開発の薬明生物技術(
02269)、半導体受託製造のSMIC(
00981)、光学部品の舜宇光学科技(
02382)も高い。半面、自動車株のBYD(
01211)と吉利汽車(
00175)の下落が目立った。ビール大手のバドワイザーAPAC(
01876)と華潤ビール(
00291)、金鉱大手の紫金鉱業集団(
02899)も売られた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.78%高の5433.23ポイントと反発。前日売られた企業向けクラウドの金蝶国際ソフト(
00268)が11.8%高となった。快手科技、テンセント・ミュージック(
01698)も大幅高。構成30銘柄のうち、下落は家電大手の美的集団(
00300)と、この日から構成銘柄となったBYDの2銘柄だけだった。