6日の香港市場は続伸して始まるか。中国と米国の貿易交渉が進展するとの期待から買いが先行すると予想する。中国の習近平国家主席とトランプ米大統領は5日に電話で協議し、貿易・経済問題を手掛ける両国閣僚会合を近く開くことで合意した。
もっとも、米国の関税政策や中国のレアアース輸出規制に具体的な変更があるかを見極めたいとのムードも強く、買い一巡後はハンセン指数が伸び悩む展開があり得る。心理的節目の24000ポイントが上値のめどとして意識されそうだ。米中当局が首脳会談後に行う前日の米株安も地合いの悪化につながりかねない。5日発表された米新規失業保険申請件数が予想以上に増加し、翌日に発表される5月雇用統計の下振れ懸念が強まった。
5日のNY株式相場はダウ平均が続落し、S&P500とナスダック総合がともに4日ぶりの反落となった。テスラ株がマスク最高経営責任者(CEO)とトランプ米大統領の関係悪化を受けて14%超急落したことなどが重しとなった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)、新興電気自動車メーカーの理想汽車(
02015)が香港終値を下回った半面、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)が上回って終えた。