2025-06-06 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市場況(5日):ダウ108米ドル安と続落、テスラが急落しナスダックが0.8%安
5日のNY株式相場は下落。貿易問題を巡り、米中両首脳の電話・携帯端末協議が行われたものの、先行き不透明感が残ったほか、新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことで翌日に発表される5月雇用統計の下振れ懸念が強まったこと、テスラ株がマスク最高経営責任者(CEO)とトランプ米大統領の関係悪化を受けて14%超急落したことなどが重しとなった。
ダウ平均は173米ドル高まで上昇する場面もあったが、終盤に216米ドル安まで下落し、108米ドル安(-0.25%)と2日続落して終了。S&P500も一時0.48%高まで上昇後、0.53%安で終了し、ハイテク株主体のナスダック総合は0.77%高まで上昇後、0.83%安で終了。ともに4日ぶりの反落となった。
S&P500の11セクターはコミュニケーション(+0.06%)を除く10セクターが下落。テスラ株の急落を受けて一般消費財が2.47%安となったほか、生活必需品が1.20%安となり、素材、ITも0.4%超下落した。センチメントは悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の17.61ポイントから18.48ポイントに上昇した。
寄り前に発表された新規失業保険申請件数は24万7000件と前週発表分の23万9000件から増加し、市場予想の23万5000件を上回った。前日発表された5月ADP民間部門雇用者数は3万7000人増と市場予想の11万人増を大幅に下回ったが、この日の新規失業保険申請件数も予想以上の悪化となった。翌日の5月雇用統計では、非農業部門雇用者数が13万人増と4月分の17万7000人増から減少が見込まれており、トランプ関税の労働市場への影響が注目される。