30日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.20%安の23289.77ポイントだった。中国企業指数は1.49%安の8432.02ポイント。メインボードの売買代金は概算で2715億6000万HKドル。
ハンセン指数は前日比1%近く下げて寄り付き、序盤に下落率を拡大。ただ、20日移動平均線(大引け時点で23268.64ポイント)が下値のめどとして意識され、中盤以降は下げ渋った。トランプ関税の差し止めを巡る司法判断の先行きが不透明な上、ベッセント米財務長官の発言を受けて米中貿易協議の行き詰まりを警戒する売りが重荷。ベッセント氏は29日、米『FOXニュース』のインタビューで、米国と中国の貿易協議が「やや停滞している」と述べた。一方、決算など個別に材料の出た銘柄を物色する動きが一定の下支えとなった。
ハンセン指数構成銘柄では、スマートフォン関連のBYDエレクトロニック(
00285)と舜宇光学科技(
02382)が大幅安。米調査会社IDCが2025年のスマホ世界出荷台数予想を下方修正し、嫌気されたもよう。即席麺大手の康師傅控股(
00322)、ゲーム大手のネットイース(
09999)、パソコン大手のレノボグループ(
00992)、スポーツ用品の安踏体育用品(
02020)は大幅に反落した。半面、中国民営製薬会社の石薬集団(
01093)が6.3%高。ライセンス契約や提携に向けた協議3件が進行中と朝方に発表し、買いを集めた。前日大引け後に2025年1−3月期決算を発表した理想汽車(
02015)は大きく反発。香港地場株の長江インフラ(
01038)と長江実業集団(
01113)、豚肉大手の万洲国際(
00288)も買われた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.48%安の5170.43ポイントと反落。BYDエレクトロニックのほか、自動運転技術の地平線機器人(
09660)、新興電気自動車メーカーの小鵬汽車(
09868)、ゲーム・オフィスソフトのキングソフト(
03888)、音楽配信のテンセント・ミュージック(
01698)が大幅安だった。構成30銘柄のうち上昇は理想汽車だけだった。