30日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。前場終値は前日比1.48%安の23224.40ポイントだった。中国企業指数は1.71%安の8413.01ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1188億7000万HKドル。
ハンセン指数は前日比1%近く下げて寄り付き、じりじりと下落率を拡大。トランプ関税の差し止めを巡る司法判断の先行きが不透明な上、ベッセント米財務長官の発言を受けて米中貿易協議の行き詰まりを警戒する売りが出た。ベッセント氏は29日、米『FOXニュース』のインタビューで、米国と中国の貿易協議が「やや停滞している」と述べた。もっとも、ハンセン指数は20日移動平均線(前引け時点で23265.37ポイント)を割り込むと下げ渋った。個別に材料の出た銘柄を物色する動きが一定の下支えとなった。
個別では、スマートフォン関連のBYDエレクトロニック(
00285)と舜宇光学科技(
02382)が大幅安。米調査会社IDCが2025年のスマホ世界出荷台数予想を下方修正し、嫌気されたもよう。即席麺大手の康師傅控股(
00322)、スポーツ用品の安踏体育用品(
02020)、中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)は大幅に反落。新エネルギー車大手のBYD(
01211)も売られた。半面、中国民営製薬会社の石薬集団(
01093)が5%超高。ライセンス契約や提携に向けた協議3件が進行中と朝方に発表し、買いを集めた。前日大引け後に2025年1−3月期決算を発表した理想汽車(
02015)が大きく反発。香港地場株の電能実業(
00006)、長江実業集団(
01113)、九龍倉置業地産(
01997)も買われた。