29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は6営業日ぶりに反発。終値は前日比0.70%高の3363.45ポイントだった。深セン成分指数は1.24%高の10127.20ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆1854億2200万元だった。
上海総合指数は小動きで始まったものの、ほどなくして上向きに転じ、前引けにかけて上げ幅を拡大した。米国際貿易裁判所は28日、トランプ大統領が4月2日に公表した相互関税などが違法と判断し、差し止めを命じた。貿易戦争が収束に向かう期待が買いを支えた。ただ、後場には伸び悩んだ。米通商政策を巡る先行き不透明感が依然根強いほか、中国では5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)の発表を週末に控えており、様子見気分が上値を抑えた。
セクター別では、医療サービスが全面高となったほか、コンピューター、ソフトウエア開発、バイオ製品、自動車なども高い。半面、宝飾品、貴金属、美容・ケア、銀行などが売られた。
A株市場では、自動車部品メーカーの恵州市徳賽西威汽車電子(
002920)がストップ高。テック株の用友網絡科技(
600588)、広聯達科技(
002410)、上海宝信ソフト(
600845)、ゲーム関連の巨人網絡集団(
002558)、完美世界(
002624)なども買われた。半面、食品関連の内蒙古伊利実業集団(
600887)、仏山市海天調味食品(
603288)、家電メーカーの珠海格力電器(
000651)、航空会社の春秋航空(
601021)、中国国際航空(
601111)などが下げた。
上海B株指数は0.91%高の260.57ポイント、深センB株指数は0.6%高の1205.80ポイントだった。