テンセント(
00700)の音楽配信子会社、テンセント・ミュージック(
01698)は、韓国の大手芸能事務所HYBEからSMエンターテインメントの出資持ち分を約2433億ウォン(約14億2300万HKドル)で取得するもようだ。HYBEの公式サイトによると、同社が売却するSMエンターテインメント株は約221万2200株で、発行済株式の9.38%に相当する。売却価格は1株当たり11万ウォン。これにより、テンセント・ミュージックはKakaoに次ぐSMエンターテインメントの第2位株主となる見通し。香港経済紙『信報』が27日伝えた。
HYBEは「今後は中核事業に注力し、資産構造を最適化する」と説明し、売却資金は将来的な成長源の発掘に充てる方針を示した。同社はBTSやSEVENTEENなどの人気アーティストを抱えている。一方、SMエンターテインメントにはSUPER JUNIOR、BoA、aespaなどのアーティストが所属している。
開示資料によれば、HYBEは2023年、約4228億ウォンを投じてSM創業者である李秀満氏からSMエンターテインメント株式の14.8%を取得し、筆頭株主となった。しかしその後、韓国ネット大手のカカオとの間でSMエンターテインメントを巡る買収合戦が起こり、HYBEは撤退を表明して株式を段階的に売却してきた。今回合意した売却が完了すれば、HYBEは保有していたSMエンターテインメントを完全に手放すことになる。
なお、テンセントは現時点で韓国のYGエンターテインメント株の4.3%、カカオ株の約5.95%を保有している。