シティグループは最新リポートで、中国の生活関連アプリ運営大手、美団(
03690)の目標株価をこれまでの204HKドルから192HKドルに引き下げた。市場競争や補助金、投資の変化が激しく、経営陣が利益への影響は予測困難との見方を示したことを理由に挙げた。一方、安定した実行力を評価し、投資判断は「買い」を維持した。『AAストックス』が27日伝えた。
シティは、美団の2025年1−3月期業績が市場予想を上回り、中核のローカルサービス事業の営業利益が好調で、新規事業の赤字も縮小したと指摘した。一方で競争激化を受け、経営陣は4−6月期のローカルサービス事業の売り上げ成長が前四半期に比べて鈍化するほか、補助金や販売・マーケティング費用を増やすことで市場シェアを守る方針を固めており、これによって同事業の営業利益が前年同期に比べ顕著に減少するとの見通しを示した。過去の実績と蓄積された運営経験に基づき、市場シェアの獲得に経営陣が自信を示しているという。
また、海外出前プラットフォーム「KeeTa」について、サウジアラビアでの成功に続き、25年内にブラジルで展開する準備が進んでいると経営陣が表明したこと触れ、これによりグループ全体の利益成長にさらに圧迫されるとした。
美団の株価は日本時間午後0時25分現在、前日比0.70%安の128.50HKドルで推移している。