2025-05-23 |
中国/政策/その他 |
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国務院常務会議、製造業の脱炭素行動計画を承認
中国の李強首相は23日、国務院常務会議を開き、「製造業グリーン・低炭素発展行動方案(2025−27年)」を承認した。産業の脱炭素化を加速する方針を打ち出し、設備更新と連動させた構造改革や、再生可能エネルギーの利用促進、標準制度の整備などを柱とする。『新華社』が同日伝えた。
製造業の環境対応をめぐっては、伝統産業の改造に加え、新興産業の高度な基準を前提とした発展も重視する。クリーン技術や資源循環の導入を推進し、企業の技術更新を支援する体制の強化を図る。共通技術の開発や重点分野の標準化も進め、政策面での後押しを強める。
会議では生態系保護に関する横断的な補償制度の整備も議論された。コスト負担と利益配分の明確化、ガバナンスの高度化を図り、地域間の協調を促す。森林・草原・大気なども対象に含めた新たな補償方式の導入を検討し、汚染者負担原則と保護者優遇の仕組みを徹底する。制度の明確化とともに、民間資本の参入も促す構えだ。
このほか、「中華人民共和国食品安全法(改正草案)」も審議され、全国人民代表大会常務委員会への提出が決まった。安全基準の強化と事前防止型の管理体制の構築を急ぐ。全流通過程での監視を強化し、検査体制の基層レベルへの移管を進める。重点分野への対策や、違反に対する厳格な処分も盛り込んだ。