週明け12日の香港株式市場で、ハンセン指数は8営業日続伸。終値は前営業日比2.98%高の23549.46ポイントだった。中国企業指数は3.01%高の8559.23ポイント。メインボードの売買代金は概算で3224億4000万HKドル。
ハンセン指数は始値で心理的節目の23000ポイントを上抜け、上昇率1%前後の水準で推移。終盤に上げ幅を急速に広げ、終値は3月27日以来およそ1カ月半ぶりの高値となった。中国と米国が90日間の関税引き下げで合意したと伝わり、幅広いセクターで買いが膨らんだ。トランプ米政権によると、10−11日にスイスのジュネーブで開いた高官協議を踏まえ、米国側は現在の累計145%の対中追加関税を14日までに累計30%に下げる(フェンタニル課税20%を含む)。中国側も14日までに現在125%の対米追加関税を10%に下げる。
ハンセン指数構成銘柄では、前週末に売られた光学部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)が15%近く上げたほか、電子機器受託製造のBYDエレクトロニック(
00285)、家電大手の海爾智家(
06690)が反発した。新エネルギー車のBYD(
01211)と理想汽車(
02015)、パソコン大手のレノボグループ(
00992)、中国ネット通販大手のJDドットコム(
09618)とアリババ集団(
09988)も買われた。一方、製薬の翰森製薬(
03692)、石薬集団(
01093)、中国生物製薬(
01177)の下落が目立った。トランプ米大統領が香港時間12日朝方、薬価を大幅に引き下げるための大統領令に署名すると発表し、収益悪化が警戒されたもよう。宝飾品販売の周大福珠宝(
01929)は大幅に反落した。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は5.16%高の5447.35ポイントと反発した。舜宇光学科技、BYDエレクトロニック、小鵬汽車(
09868)が2桁高。構成30銘柄のうち小米集団(
01810)を除く29銘柄が上昇した。