2025-05-09 |
中国/政策/その他 |
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米政権、中国に関税下げ提示へ 狙いはレアアース規制解除か=外電
トランプ米政権は、今週末にスイスで行う中国との高官協議で大幅な関税引き下げを提示することで両国間の対立を和らげ、同時に中国のレアアース輸出規制の解除を求めるもようだ。会合の準備に携わる関係者によると、米国側は第1段階として関税を60%未満に引き下げ、中国側に呼応させることを目指す。2日間にわたる協議で進展があれば、早ければ翌週にも関税引き下げがあり得るという。香港経済紙『信報』が9日、外電を引用する形で伝えた。
米中高官協議はジュネーブで10日に始まる。中国側は何立峰副首相、米国側はベッセント財務長官が率い、米通商代表部(USTR)のグリア代表も参加する。関係者は、今回の会合が両国間に積み重なった問題の解決よりも双方が不満を表明する「模索的」な内容になる見込みで、流動的な状況の下、関税引き下げがすぐに実現する保証はないと述べた。
米国側は磁石製造に使われるレアアースに対する中国の輸出規制の撤廃も強く求めていく。一方、合成麻薬フェンタニルについては、原料となる化学物質の中国からの輸出削減に向け、別途協議が行われる可能性もあるという。