9日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅ながら7営業日続伸。前場終値は前日比0.01%高の22777.82ポイントだった。中国企業指数は0.26%安の8278.56ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で967億4000万HKドル。
ハンセン指数は続伸して始まった後、前日終値を挟んで一進一退の展開。米国が中国からの輸入品に課している145%の関税を50−54%に下げる可能性を米紙が報じ、米中貿易交渉の進展に期待する買いが先行した。ただ、ハンセン指数は50日移動平均線(前引け時点で22802.64ポイント)を超える水準では伸び悩んだ。一方、トランプ米政権がバイデン前政権によって打ち出された人工知能(AI)向け半導体の輸出規制案を見直すとの報道を受け、中国半導体企業が国産化政策の恩恵を受けにくくなるとの懸念から関連銘柄が売られた。
個別では、香港不動産株の恒基兆業地産(
00012)と新鴻基地産(
00016)、宝飾品販売の周大福珠宝(
01929)、海運大手の東方海外(
00316)が大幅に反発。銀行株の招商銀行(
03968)と中銀香港(
02388)も買われた。時価総額が大きいHSBC(
00005)、アリババ集団(
09988)は上昇して相場を支えた。半面、前日大引け後に2025年1−3月期決算を発表したSMIC(
00981)が7%近く下げた。本土系不動産株の中国海外発展(
00688)と華潤置地(
01109)はともに続落。中国当局が新築住宅の販売を完成後に限定する方針と伝わり、開発業者の資金繰り悪化が警戒されたもよう。豚肉大手の万洲国際(
00288)、医薬品ネット通販の京東健康(
06618)も売られた。