マカオのカジノ運営会社、銀河娯楽(
00027)は8日前引け後、2025年1−3月期の調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が前年同期比16%増の32億9600万HKドルだったと発表した。前四半期(24年10−12月期)比では2%増益となる。売上高は112億200万HKドルとなり、前年同期比で6%増、前四半期比1%減だった。
同社の呂耀東会長は、「我々のカジノ施設は春節(旧正月)連休に満足のいく結果を出し、その後もこれまでより長い期間にわたって好調だった」と述べた。ただ、主力の「ギャラクシー・マカオ」に電子ゲームの追加設置するため3月にメインカジノフロアの一部を改装し、同月の業績に一定の影響があったと説明した。
マカオのカジノを管轄する博彩監察協調局によると、25年1−3月期のカジノ収入(粗収益:GGR)はマカオ全体で560億HKドルとなり、前年同期比1%増、前四半期比0.4%増だった。ただ、新型コロナウイルス禍前の2019年実績と比べれば76%相当にとどまった。呂会長は、マカオの岑浩輝行政長官が先ごろ、世界経済の減速やトランプ米政権の関税政策の影響により25年のGGR目標の達成が難しくなるとの懸念を示したと指摘した。
呂会長は、同社10番目のホテルブランドとなる高級ホテル「カペラ・アット・ギャラクシー・マカオ」が今年5月にソフトオープンを迎え、向こう数カ月以内に全面開業する予定を明らかにした。また、「第4期開発」の建設を引き続き着実に進めると表明。第4期にはカジノも含まれているが、重視するのはそれ以外の業務で、主にエンターテインメントや家族向け施設に力を入れるとした。マカオ香港、広東省の粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)のほか、タイなどの海外市場でも開発機会を探り、案件ごとに慎重に検討を進める考えを示した。