HSBCグローバルリサーチは最新リポートで、中国のメーデー連休の各種統計を踏まえ、オンライン旅行会社、トリップ・ドットコム(
09961)の米国預託証券(ADS)に対して「買い」を推奨した。一方、中国の大手航空3社である中国国際航空(
00753)、中国東方航空(
00670)、中国南方航空(
01055)のH株については「アンダーウエート」の投資判断を継続した。『経済通』が7日伝えた。
HSBCは、中国のメーデー連休中の旅客数が過去最高を記録し、観光支出や航空券価格も高水準を維持したと指摘。地方都市や異なる年齢層の消費者層の拡大、アウトバンドとインバンド旅行の増加も確認された。これらを受けて航空券価格が上昇し、為替要因や原油価格の下落も追い風となり、中国大手航空3社の株価は一時反発した。ただ、中国経済の先行きに対する不透明感が根強く、連休後には航空券価格が軟化すると予想。そのため、大手航空3社のH株については引き続き慎重な姿勢をとるとした。
オンライン旅行代理店(OTA)に関しては、航空会社よりも業績の持続性に期待が持てるとし、トリップ・ドットコムの投資判断を「買い」に設定。同業の同程旅行(
00780)には「ホールド」を付与。年初来では同程旅行の株価がトリップ・ドットコムを上回るパフォーマンスを示しており、株価収益率(PER)の割安感は昨年から縮小している点を考慮した。
HSBCによる最新レーティングは次の通り。
※銘柄名、投資判断、目標株価
■トリップ・ドットコム(TCOM)、買い、75米ドル
■同程旅行(
00780)、ホールド、21HKドル、
■中国国際航空(
00753)、アンダーウエート、4HKドル
■中国東方航空(
00670)、アンダーウエート、2.1HKドル
■中国南方航空(
01055)、アンダーウエート、3HKドル