2025-05-06 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市況(6日):ダウ98米ドル安と10日ぶりに反落、貿易問題の不透明感が重し
5日のNY株式相場は反落。貿易交渉を巡る不透明感が相場の重しとなった。インドとの交渉内容が報道されたほか、スコット・べッセント財務長官やトランプ米大統領が貿易交渉の成立が近いとの発言を繰り返したものの、トランプ米大統領が中国の習近平国家主席と会談する予定がないとしたことで米中貿易摩擦緩和期待が後退したほか、同大統領が海外で製作された映画に100%関税を課すとしたことも嫌気された。ダウ平均は朝方に253米ドル安まで下落後、128米ドル高まで上昇したが、98.60米ドル安(-0.24%)で終了。S&P500も一時0.92%安まで下落後、0.64%安で終了し、ともに10営業日ぶりに反落した。ハイテク株主体のナスダック総合も1.03%安まで下落後、0.74%安で終了し、3営業日ぶりに反落した。S&P500の11セクターは生活必需品(+0.02%)を除く10セクターが下落。エネルギーが2.02%安、一般消費財が1.32%安となり、IT、金融、素材も0.6%超下落した。センチメントは悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は先週末の22.68ポイントから23.64ポイントに上昇した。
経済指標は4月ISM非製造業総合指数(PMI)が51.6と3月分の50.8から改善し、予想の50.2も上回った。一方、4月S&Pグローバル総合PMI確定値が50.6、同サービス業PMI確定値が50.8とともに前月分の51.2、51.4から悪化した。今週水曜日に結果が公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きがほぼ確実視されているが、貿易戦争による景気不透明感が強まる中、会合後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見での経済見通しなどに要注目となる。