中国インターネットサービス大手のテンセント(
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テンセントは同時に、大規模言語モデルのデータ処理能や、プラットフォーム基盤の構築にも注力している。「データプラットフォーム部」がデータの全プロセス管理・構築を担い、「機械学習プラットフォーム部」が機械学習とビッグデータを統合するプラットフォームの構築を担う。人工知能(AI)モデルの訓練・推論およびビッグデータ事業向けに高効率なPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)型の基盤を提供し、テンセントの「混元」大モデル技術の研究開発を総合的に支える。
「混元」はテンセントが自社開発した汎用大モデルで、テキスト、画像、動画、3Dなど多様なモーダルコンテンツの理解と生成に対応している。2025年に入って以降、「混元」のアップデートが加速した。短時間思考モデル「Turbo S」や深層思考モデル「T1」を相次いで発表し、動画生成および3D生成の分野でも新バージョンを複数投入した。