中国の自動運転システム開発会社、小馬智行(Pony.ai)は25日、テンセント(
00700)のクラウド事業部門「テンセントクラウド」と22日に戦略提携を締結したと公式SNSで発表した。ドライバーの乗車が不要の「レベル4」自動運転の技術開発や、ロボタクシーの事業化に向けて協力する。
小馬智行は戦略提携の元、テンセントの「微信」アプリ内の「モビリティーサービス」入口や「騰訊地図」などのアプリを、小馬智行のロボタクシーサービスと連携させることを目指すと明らかにした。テンセントが抱える多数のアプリユーザーに自動運転体験を提供していく。また、テンセントのスマートフォン・車載アプリのエコシステムを使ってロボタクシー車両のコックピット操作でイノベーションを実現し、ロボタクシー事業モデルを確立するとした。
テンセントクラウドはクラウドやビッグデータ、シミュレーション、人工知能(AI)での強みを生かし、小馬智行と共同で自動運転の研究開発・試験用クラウドプラットフォームを構築する。レベル4自動運転用車載モデルの大規模な訓練や並列シミュレーションのニーズにも対応する。
テンセントのスマートモビリティー部門責任者を務める鐘翔平・副総裁は「小馬智行は業界をリードする自動運転技術を持ち、テンセントはクラウド、地図、車載エコシステムの面で技術的優位性を備えている。今回の戦略提携は単なる技術とリソースの補完にとどまらず、協調的なイノベーションの出発点となる」と述べた。