総合金融サービスのスタンダード・チャータード(
02888)は30日前引け後、新たに最大15億米ドルの自社株買い計画を開始すると発表した。2023年本決算以降に発表した株主リターンの総額は27億米ドルに増えることになる。自社株買いの実施により、自己資本の健全性を示す普通株式等Tier1(CET1)比率が約0.6ポイント押し下げられると見込む。24年6月末時点のCET1比率は14.1%で、目標の13−14%を上回った。
一方、24年の収益目標を引き上げた。その他の目標に変更はなく、以下の通り。
◇24年に経常収益を7%超増やす(固定為替レート)
◇24年の資金利益目標は100億−102億5000万米ドル(固定為替レート)
◇24年の増収率がコスト増加率を上回る(英国の銀行税を除く、固定為替レート)
◇24年に顧客に提供する融資・当座貸し越しの増加率は1桁台前半とする
◇予想損失率の正常化を図り、0.3−0.35%とする
◇24年のCET1比率目標は13−14%に設定
◇1株当たりの通期配当額を増やす
◇有形自己資本利益率(ROTE)を10%から次第に上昇させる。26年に12%となり、以後も伸び続ける
スタンダード・チャータードの株価は日本時間午後3時9分現在、前日比3.48%高の75.85HKドルで推移している。