23日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。終値は前日比1.65%安の2915.37ポイントだった。深セン成分指数は2.97%安の8606.58ポイントと続落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6621億8300万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付き、じりじりと下げ幅を拡大。終値ベースで2月19日以来およそ5カ月ぶりの安値を付けた。中国人民銀行(中央銀行)は前日、事実上の政策金利とされる最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)を引き下げた。金融緩和が進めば、人民元相場の下落圧力が高まり、中国からの資金流出につながるとの懸念から幅広い銘柄が売られた。今年11月の米大統領選を前に中国と米国の関係悪化リスクが意識された上、中国景気の先行き不安がくすぶり、地合いが悪化したもよう。
セクター別では半導体、貴金属、バッテリー素材、非鉄金属、バイオ製品、コンシューマーエレクトロニクスが安い。一方、鉄道・道路、銀行が逆行高。
A株市場では、金鉱大手の紫金鉱業集団(
601899)、石炭化学の寧夏宝豊能源集団(
600989)、半導体製造装置の北方華創科技集団(
002371)の下げがきつい。生薬の東阿阿膠(
000423)、アルミ大手の中国アルミ(
601600)、証券大手の中信証券(
600030)は大幅に反落した。半面、銀行株の上昇が目立ち、4大商業銀行の中国工商銀行(
601398)、中国銀行(
601988)、中国農業銀行(
601288)、中国建設銀行(
601939)がそろって2%超上昇。風力発電機器の金風科技(
002202)も高い。
上海B株指数は0.41%安の230.94ポイントと反落。深センB株指数は0.72%安の1127.32ポイントと3営業日続落した。