マッコーリーは最新リポートで、台湾系の飲料・即席麺大手、統一企業中国(
00220)の即席麺、「統一老壇蛋酸菜牛肉麺」にネズミの頭のようなものが混入していたと主張する動画が中国本土のSNSで拡散したことについて、食の安全に対する懸念が浮上しているが、影響は限定的との見方を示した。同シリーズ製品の販売量が全体に占める割合は数%に過ぎないことから、2024年通期純利益の押し下げ幅が4.6%以下にとどまると予想した。『AAストックス』が17日伝えた。
マッコーリーは、22年にも類似事件が発生していたと指摘。当時は3月15日の「世界消費者権利デー」に合わせて放送される中国中央電視台(CCTV)の特別番組「315晩会」で、酸菜(塩漬けの野菜を乳酸発酵させた伝統の漬物)の安全性に問題があると指摘された。これを受けてその年の酸菜関連製品の売り上げが40%減少し、在庫の処分や減損の計上で約1億5000万元の損失が発生したという。
今回の件について、マッコーリーは統一企業中国の損失が約8200万元になると予想。一方、飲料部門が引き続き売り上げ成長をけん引するとの見方を示した。統一企業中国の2024−25年利益予想をそれぞれ4.6%、5%下方修正し、目標株価を8.4HKドルから8HKドルに引き下げた一方、投資判断は「アウトパフォーム」に据え置いた。
統一企業中国の株価は日本時間午後2時27分現在、前日比4.58%高の6.39HKドルで推移している。