28日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に反発。終値は前日比0.01%高の17718.61ポイントだった。中国企業指数は0.12%高の6331.86ポイント。メインボードの売買代金は概算で988億8000万HKドル。
ハンセン指数は安く始まったものの、序盤に上げに転じた。前日終値は4月26日以来約2カ月ぶり安値だっただけに、自律反発を狙う買いが入りやすかった。人民元安の進行が一服し、地合いが改善したもよう。ただ、この日は四半期末にあたる上、週明け7月1日は香港特別行政区設立記念日で休場とあって、持ち高を整理する売りが上値を重くした。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視する5月の米個人消費支出(PCE)物価指数の発表を28日夜に控え、様子見ムードも広がった。セクター別ではエネルギー、素材、通信、公共事業が上げた半面、情報技術と必需消費財、一般消費財が下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、「中字頭」(社名が「中国」で始まる)と呼ばれる国有企業系銘柄の上昇が目立ち、エネルギー資源株のペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)、シノペック(
00386)、中国神華能源(
01088)、通信株のチャイナ・ユニコム(
00762)、チャイナ・モバイル(
00941)、投資持ち株会社の中国中信(
00267)が買われた。スマートフォン部品・受託製造のBYDエレクトロニック(
00285)、金鉱大手の紫金鉱業集団(
02899)は大幅に反発した。一方、ネット株のJDドットコム(
09618)と美団(
03690)が下げ、相場の重荷となった。電動工具の創科実業(
00669)、新薬受託開発の無錫薬明康徳新薬開発(
02359)も安い。食品飲料株の華潤ビール(
00291)、バドワイザーAPAC(
01876)、中国蒙牛乳業(
02319)は続落した。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.96%安の3554.45ポイントと続落。電気自動車メーカーの理想汽車(
02015)、小鵬汽車(
09868)、蔚来集団(
09866)がそろって大幅に下落した。一方、半導体ファウンドリーのSMIC(
00981)が反発した。